原価を考える上で、ある製品の製造にハッキリと帰属させることができる原価を直接費、
他の製品製造にも利用していて、当該製品にどの程度かかるのかが曖昧な原価を間接費と呼びます。
材料費、労務費、経費の章で例に挙げたチーズケーキの原価において
ハッキリと原価を確定できたのは原料費と労務費だけでした。
その他の調理器具や光熱費、キッチンの使用料などは漠然と
これくらいかな?
と決めていました。
前者が直接費、後者が間接費です。
間接費が「これくらい?」と曖昧な決め方をしたのには理由があります。
先例のチーズケーキに使った電子レンジ。
電子レンジの購入価額のうち何%が1個のチーズケーキに帰属するか。
考えて分かりますか?
・・・・・・
・・・
分かるわけないですよね(^^;
水道光熱費にしてもそうです。
支払う料金は判明するので、予想することは可能ですが、
ハッキリと原価を決定することが困難なのは想像に難くないでしょう。
原価計算の肝は、間接費をいかに適切に製品ごとに配分してやるか、にあります。
原価計算に色々な計算方法があるのもこの間接費のせいだと言っていいでしょう。
直接費、間接費は材料費、労務費、経費にそれぞれ存在します。
原価の構成は下図の通りです。
製造原価が全ての合計。これが製造直接費と製造間接費に分けられ、さらに各要素に分かれます。
簿記検定上原価計算をする場合、間接費はまとめて製造間接費として計算するのが一般的です。
たまに費用項目のリストが問題に羅列されて、
自分で直接費と間接費(他には販売費、一般管理費)の区別をしなければならない問題が出題されます。
名前が間違えやすいものがあったりするのでしっかり記憶しておく必要があります。
後の材料費、労務費、経費の章で説明します。
ちなみに製造原価を製品に割り当てる際、直接費に関しては賦課(ふか)、
間接費に関しては配賦(はいふ)すると呼びます。
決まった表現なので覚えておきましょう。
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