これは私が勝手に命名した法則ですが、
記憶は塗り重ねることでやっと定着するという考え方です。
日本人の多くが英語を扱うことに苦手意識をもっていると思います。
ジャマイカ語を話せなくても、恥ともなんとも感じないでしょうが、
なまじ中学、高校で勉強してきたことが、英語が全く分からないことに対して
気恥ずかしい思いをさせるのではないでしょうか。
しかし、そんな日本人のほとんどが
「りんご」の英語が「アップル(apple)」
だということを知っています(厳密にはェァポゥの方が正しい発音らしいですが)。
英語が苦手なはずの日本人がなぜでしょう?
「なに言ってんの?りんごがアップルって、そんなの常識でしょ」
とお思いになりますか?
では、
同じ果物で形状も似ている「梨(なし)」の英語を知っていますか?
・・・・・・
・・・
「ペア(pear)」というそうです。
私も今回調べてみて初めて知りました(^^;)。
もしご存知でしたらすみません。
以降は多くの方が知らないことを前提に進めます。
*単にpearというと「洋なし」の意だそうです。
「和なし」はapple pear、asia pearなど色々な呼び名があるそうです。
「りんご」=「アップル(apple)」を知っている人が
なぜ「なし」=「ペア(pear)」を知らないのか?
その理由が「りんご」と「なし」の生物種としての違いに由来している・・・
わけではないのは明白です。
答えは、「りんご」=「アップル」の方が、
目にし、耳にする頻度が圧倒的に多いからです。
英語の授業で必ず習う、というのも理由の一つでしょうが、
アップルジュース、アップルパイなど子供の頃からりんご=アップルという
事実に触れる機会は何千回とあるでしょう。
一方、「なし」=「ペア」なんてことを教えてくれる媒体が身の回りにあったでしょうか。
少なくとも私が育った環境では存在しませんでした。
「ペアジュース」なんて聞いたことないですし。
だから今日まで知らなかったのです。
長ったらしく説明してきましたが、結局何を言いたいのかというと
記憶はなんべんも繰り返し塗り重ねることで定着される、ということです。
どんなに難しい言葉でも公式でも法則でもです。
憂鬱(ゆううつ)という漢字がいくら難しいといっても、小学1年生の頃から教えていれば、
日本人の9割9分が書けるようになっているはずです。
逆にどんなに簡単なことでも、一回だけでは数日後には忘れ去ってしまう恐れがあるのです。
果たして「なし=ペア(pear)」を一週間後に思い出せるでしょうか?
ひょっとすると、この話自体を忘れているかもしれません。
ですから、
「せっかく勉強したのに、なんで自分は覚えてないんだ~」
「自分は記憶力がないからな~」
と嘆く必要はありません。
だって「記憶したものを忘れるのは当たり前」だからです(`・ω・´)キリッ
大前提を「一度勉強したことを忘れるのは当たり前」と設定してください。
こう考えると少しだけ気が楽になりませんか?
「・・・あれ?ここの仕訳なんだっけ?・・・確か前にやったはずなんだけど・・・」
となっても大丈夫。忘れるのは当たり前なんです。
そこで
「そうか、まだ記憶の定着がされてないんだな。もっと繰り返さなきゃ」
と思考できるようになったら、もう完璧。無敵です。
どんな問題でも解けるようになります。
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