ものすごく簡単に言ってしまうと、貸方(右側)にある負債(ふさい)と純資産はお金の源、
借方(左側)にある資産はそのお金をどういう形でもっているかを示しているんだ。
お金の源?
たとえば負債というのは借金を意味しているんだ。
銀行とか取引先などからお金を借りている状態だね。
純資産は株主から受け取ったお金や、以前からの儲け分を意味します
(純資産はどこにも属さない余りものをムリヤリ詰め込んだりしているので
株主に属さないものもあります)。
一方、資産には建物とか、車とか、商品とか、お金を使ってどういう形で
保有しているかを意味してるんだ。
もちろん現金とか預金とかお金そのまんまの場合もあるよ。
う~ん、ムズカしい・・・。
一般的な家庭を例にとって考えてみようか。
すんごいシンプルだけどこんな感じかな。
一軒家と車を購入した家族だね。仮にAさんとしようか。
資産の部には家、車、シャンデリア(!)、銀行預金、現金があるね。
これはAさんの持ち物だけど、全部Aさんが自分のお金で手に入れたものかな?
負債の部を見てみよう。
家のローン、車のローン、クレジットカードの未払いがあるね。
たぶん銀行とかからお金を借りて家、車を買ったんだね。
クレジットカードは商品を買った1,2ヶ月後に引き落としがあるから「未払い」としているよ。
これも一種の借金だといえる。
シャンデリアを買う時にでも使ったのかな?
純資産には資産と負債の差額が入ります。
純資産には株主からのお金である資本金とかが含まれるんだけど、
個人の場合は、会社と違って株主はいないからね。
この場合、全部Aさんのお金、ということになるね。
Aさんは持ち家をもっていて、車ももっている、家にはシャンデリアもある!
近所の人達はAさんはお金持ちだなぁって思うかもしれないけれど、
ひょっとするとAさんの借金は結構大きいかもしれません。
人の目を気にして結構ムリしているのかも・・・。
となると、Aさんは本当にお金持ちなのかしら?となるよね。
これが財政状態をみるということなんだね。
なるほど、なるほど。
資産、負債、純資産をみたらその家のお金の状態が分かるんだね。
そういうこと。
ちなみに会社は四半期に一度、この表を作って株主さんとかに見せるんだけど、
これのことを貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)(balance sheet:略称はB/S)
と呼んでるんだ。会社の成績表の一つだね。
純資産というのはちょっと分かりにくい概念です。
純資産の部に数字が記載されている(例えば資本金10億円とか)からといって、
それだけのお金が余っているわけではありません。
あくまで、事業を行うために出資されたお金であったり、
過去の利益の累積額などが示されているだけ、
それだけのお金を現在保有しているわけではありません。
現在の保有している現金や株式や建物などはすべて資産の部で表示されます。
加えて、純資産の部には
資産、負債のいずれにも該当しない行き場のないものが
詰め込まれていることもあって、さらにイメージしにくいものになっています。
資産というのは将来的に収益(商売をして獲得するお金)を獲得することに
貢献できるもの、というイメージがあります。
商品は売却することで収益を上げますし、
建物、機械などはそれを利用することで商売に寄与します。
逆に将来の収益獲得に貢献しないものは資産の部に掲載されません。
例えば、年金資産(企業が外部に退職金を積み立てているも)は、その利用が退職金用に限定されていて、
事業活動に利用されるものではありません。
なので年金資産は資産の部には含まれません。
負債は将来的に支払いをしなければならないものです。
後払いの義務、銀行からの借金、担保として預かったお金など
最終的には支払わなければいけません。
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