簿記検定合格のための精神論

簿記検定の勉強が長引くと精神が負けてしまうことがあります。
そんな時のためにモチベーションを回復する手法・考え方です。
私が日商簿記1級の勉強中に経験したものです。

 

 簿記検定合格のための精神論① 天は我に味方した

私は常にこう考えていました。
物事をポジティブに考えるのは良いことです。
成功することが当然のように考えることができます。
マイナス要因もプラスに転換しましょう。

まず不況。

しかし私は状況に恵まれていたとも思います。単純に運が良かった。
まず、この不景気。 不景気が私にとっては好条件になりました。 雇用調整  というのをご存知でしょうか。 会社の業績が悪くなった等一定の条件を満たすと、国から援助金が支給される制度があります。 わが社もこの制度を使わせてもらったのですが、 この制度、人件費の節約の意味があるのです。

社員の働く日数を減らし、その分の給料を国が補填する、という構図です。つまり社員の休日が増える。サラリーマンにとって平日に勉強時間を捻出するのはなかなか難しい。仕事で疲れた頭にさらに無理をさせて勉強する。なんとも辛い作業です。ゆったりと時間の取れる休日は絶好の勉強の機会です。これが予想外に増えたことは私にとって幸運でした(会社にとっては悲運ですが)。

もう一つは前回までの試験の難易度です。1級の合格率は10%前後といわれていますが、私が受けた114回以前の合格率は若干低めを推移していました。 前回の112回(113回は2月で1級の試験はありません)の合格率は9.%と試験作成側としても満足いく内容だったと推測できます。ですが、もう少し合格率を上げたいなぁ、と思っていることが予想できました。つまり、114回は比較的簡単な問題が出題されるはず。という予測ができました。ここは狙いどころだ。

1級は相対評価なので、問題が簡単だからといって全体の出来が良ければ、合格するためにはさらに良い点数を取らなければならないので自分一人にアドバンテージがあるわけではありませんが、今までの試験の中には合格率5%といったものもあったのですから、それに比べれば、やはり合格しやすい条件だといえました。

非常に個人的なことで多くの方には該当しないと思いますが、私が運が良かったと思うもう一つの要因としては減価償却法の改正です。 2007年4月1日以降に取得した固定資産(以下、新資産)の減価償却の方法は2007年3月31日以前に取得した固定資産(以下、旧資産)と異なります。 TACの授業では「そろそろ出る可能性が高い」と再三注意を受けていましたが、時間の都合上、授業では補足的な説明しかされず、曖昧なまま終わっていました。テキストにも掲載されていましたが、読んでみてもいまいち理解しづらい。なんとなく「まぁ、いいか」くらいで放置していたのですが、ちゃっかり本試験に出ました。  しかし、私は難なく解くことができました。それは、本試験の1ヶ月半ほど前に固定資産のセミナーを受けていたからです。これは会社から受けるように命じられたセミナーで簿記の試験用ではなく、実務で使うための知識を得るための勉強会でした。価格はなんと3万円。9:30~16:30で3万円です。ちょっと自分で参加する気にはなれない価格です。 割と豪華なお弁当を出されたので、お昼を1,500円だとして、途中休憩が昼休みを含め1.5時間だとして実際の受講時間は5.5時間 (30000-1500)円÷5.5時間=5,000円/時間 1時間5,000円!

誰が行くか!って感じです。 まぁ、世の中1時間1万円以上するセミナーもありますし、法外な値段ではありませんが、やっぱり高いです。 それを会社のお金で勉強させてもらえるのだからありがたい(元々こういうセミナーは企業向けのものなのですが)。

実務に耐えうる、かなり詳しい知識を身につけることができたのは、嬉しいアドバンテージでした。

ところが、5月、会社から固定資産に関するセミナーに参加するよう命じられ、固定資産に関する勉強をする機会に恵まれました。9:30~16:30(食事付き)のセミナーでお値段3万円!個人だったら絶対参加しないお値段です。てか無理。

 

 簿記検定合格のための精神論② 今回の試験で受かった方が絶対にいい

誰しも今回の試験で合格したいはずです。
ではそれは何故でしょう?
受かるために勉強しているのだから、今回の受験で合格するのが良いのは当たり前。
それはそうです。
しかし私が考える理由は他にも3つあります。

①会計基準変更のリスクを回避できる。
受かっておくことでリスクを負う必要がなくなるからです。
一つは会計基準は変更されるものだからです。
もしもせっかく憶えた処理方法を新しいものに切り替えなければならなくなったら余計な手間です。

②モチベーションの維持は今だけに限定できる。
もう一つは、モチベーションの維持が困難なところ。
おそらく受験前の時期が一番ノッている精神状態だと思います。
やる気に満ちていますが、心身ともに疲労を伴います。

③余計に時間を費やすことがない
最後の一つは時間です。
時間はなによりも貴重なものです。
試験直前期なのに
「どうも気がノらないから今日は勉強しないでもいいいか」
なんて考え方は危険です。

A.試験までの1ヶ月、余暇は全て簿記に注ぐ
それとも
B.試験までの1ヶ月をそれなりに頑張って、さらに6ヶ月簿記の勉強に時間をとられる

どちらがいいですか?
多少無理してでも今の1ヶ月を本気で勉強した方が私は得だと思います。
テレビ、映画、音楽、ゲーム、漫画。
これらは試験が終わった後にいくらでも楽しんだらいいんです。
勉強も慣れです。勉強をし続けていると、そのうち勉強することが当たり前になってきます。 勉強しないと気持ちが悪い、充実感がない、
というくらいに感じられるようになってくるとノッている証拠です。

 

 簿記検定合格のための精神論③ 絶対に、絶対に、絶対にあきらめない

「絶対に、絶対に、絶対にあきらめない」

紙に筆ペンで書いてよく見える場所に貼り付けておきましょう。
この言葉が精神的どん底から救い出してくれます。

 

自分は駄目だ。きっと駄目だ。何遍やっても間違える。勉強なんて向いてないんだ。

私は簿記1級の本試験3週間前にこんな思いにとらわれていました。
それなりに勉強してきて、過去問を解いてそこそこ自信がついてきた頃だったのにも関わらずです。

専門学校の本番に則した形式の練習問題をやってみて、その燦々たる出来に憔悴しきっていました。

「今回はもう駄目だ。・・・頑張ってきたこの9ヶ月が無駄になるのか・・・」

敗北感、というよりは絶望に近い感情で埋め尽くされ、
さらに6ヶ月間この勉強を続けることを想像すると、
より一層鬱々とした気持ちになりました。

おそらくこの感情に支配されていたら試験は失敗していたでしょう。

それでもなんとか勉強に復帰することができたのは、壁に貼っていたこの言葉のおかげでした。

「絶対に、絶対に、絶対にあきらめない」

簿記勉強のスケジュール表の余白に筆ペンで書きここの言葉に救われました。
「そうだ。絶対に、絶対に、絶対にあきらめないんだ。」
不思議とこの言葉は魂を奮い立たせてくれます。絶対に、絶対に、絶対にあきらめない。
  この言葉、元々私の好きなビジネス書「ビジョナリー・カンパニー」の一節に出てくる言葉で
「経営者は戦略を変えることはあっても、会社は絶対に諦めない」から抜粋したものです。
私はこの言葉にいたく感銘を受けて、経営者の心構えを学びました。

この自分で書いた言葉に救われ、自信喪失してしまった原因をとことん潰す決意をしました。
一体どうして問題を間違えてしまったのか。
その分析を徹底的に行いました。

分かった気になっていたけれど、
実際のところアウトプット量が全然足りていないことを自覚し、
足りていない部分を繰り返し繰り返し復習しました。
もう時間に余裕がなかったこともあり、全てを完璧に、とまではいきませんでしたが、
問題集の9割方を2回解いて、わからなかったところはさらに1回解いて。

 

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Last-modified: 2019-12-19 (木) 17:58:54