7つの習慣? スティーブン・R・コヴィー

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【総括】
 経営や人間関係を良好にするための方法といったものではなく、人の本質にまっすぐに健全、清廉に、慈愛をもった人格を育む助けとなってくれる本。哲学といってもいい。著者が主張する原則というキーワードがある。原則が生きることを正しい方向へ私たちをもって行ってくれる。原則、それが具体的に何なのかは本の中では言及していないが、おそらくは人間にもともと備わっている良識、というか善を読み取る力。もしくは存在のありようを指し示す指針なのだと思う。抽象的でよくわからないが、きっと非常に単純なものだと思う。ただ知識をつけ、思考力をもったがゆえにそれが曇っているだけなんだと思う。  この本を読むことで、いかに普段自分のフィルターを通して世界を見ていたかに気づいた。客観的に物事を見ているつもりでも、それは違っている。人は利己的になっている。  多くの本で紹介されている例え話(著者や誰かの体験談など)は大抵理解を促進するための蛇足的な内容だが、この本は違う。そんな単なる理解力を高めるためのものではなく、そこには真理、愛が内包されている高潔なものに感じた。  人間的成長、それを芯として仕事、家族、人間関係、生活を成長させるための具体的なプロセスも示されている。精神論で終わらせず、行動することにより己を、周りの環境を高める方法を紹介してくれている。  人生観の一つを変革させるくらいに、染み渡る一冊。

【本より抜粋】
◆ガンジーが提唱した「世界に変化を望むのであれば、自らがその変化になれ」
◆状況を変えたければ、まず自分たちを変えなければならないということを悟った。そして、自分たちを効果的に換えるには、まず自分たちの知覚、ものの見方そのものを変える必要があった。
◆信頼という土台がなければ、永続的に成功することはあり得ない。
◆立場はその人の建っている場所によって異なる
◆周りの人との充実した人間関係を築くためには、まず相手の言葉を聴くことからはじめなければならない。
◆力を借りた人が弱くなる
◆自らの目標達成能力に常に投資していなければ選択肢が著しく制限される
◆自分から進んで状況を改善する行動を起こすようにする
◆人にきちんと責任をとらせることは、その人の主体性を肯定することになる
◆世界中すべての偉大な文学において、「愛」は動詞として登場する。
◆主体的な人にとって、愛は動詞である。愛を勉強したければ、他人のために(特にそれに報いてくれない相手のために)犠牲を払う人たちを見るとよい。
◆直接コントロールできる問題は、習慣を変えることによって解決される。
◆問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である
◆自分の人生をコントロールし、自分のあり方や人格そのものに集中することにより、自分の周りの状況に大きく作用を及ぼすことができるのだ
◆自分自身の価値観や人生の目的を明確にする
◆私のある知人が子どもと一緒にサーカスに出かけようとしたところ、職場からの呼び出しを受けた。しかし、彼はそれを断った。妻は仕事に行ったほうが良かったのではないかと言ったが、彼はそれに対して次のように答えた。「仕事はまたあるだろう。しかし、子どもたちと一緒にこの時間を楽しむのは一回きりなんだ」
◆人に仕え、価値を生み出し、有意義な形で貢献することにより自己の成長を目指すことは、自分の安定性、方向性、知恵、力に劇的な改善をもたらすことになる。
◆短い間しか生きることができないと考えると、正しい原則や深い価値観が明らかになってくる
◆成功者たちの共通点は、成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけているということである。彼らにしてみても、必ずしも好きでそれを行っているわけではないが、自らのいやだという感情をその目的意識の強さに服従させているのだ。 完全なデレゲーション(人に仕事を任せること)は、手段ではなく結果に焦点を合わせている。
◆人からされたいと思うことを、自ら人にしなさい
◆小さな心遣いと礼儀は、とても大切である。
◆誠実さを示す重要な方法のひとつは、その場にいない人に対して忠実になることである
◆顧客がクレームや問題を持ってくるとき、それがどんなに些細なことであっても、店員は即座にその問題を、顧客との関係を築く最高のチャンスと考えることにしたのである
◆公的成功とは、関係づくりに成功することであり、かかわっているすべての人が相互利益を獲得することである
◆理解してから理解される
◆ほとんどの人は、理解しようとして聞いているのではなく、答えようとして聞いているのだ
◆人間にとって生存の次に大きな欲求は、理解され、認められ、愛され、必要とされ、感謝されることである
◆優秀な営業マンは、まず顧客のニーズや関心、あるいは状況を理解しようとする。 ニーズや問題に対する解決を売るのだ
◆探ることは、あらかじめ親が用意しておいた答えに子ども誘導するようなものであり、自叙伝的であり、子どもをコントロールし、子どもの心の中に無理矢理踏み込むことである。多くの親が自分の子どもに近づけないのは、常に探っているからにほかならない。
◆相手の話の内容を自分の言葉で言い、同時に感情を反映するのである
◆他者の意見を聞くことが新たなものの見方を与えてくれる
◆自分のものの見方の限界を認め、他の人のパラダイムと考え方に接することによって得られる、豊かな資源を活用する謙虚さをもつ
◆定期的に優れた本を読むこと以上に、自分の精神を高め、養う方法はない
◆愛を保つ鍵は、話し合うこと、特に気持ちについて話し合うことだと、私たちは感じている

【私の書き込み】
◆人とのつながりは己の本質によって決まる
◆相談であれば、質問や自分の意見ばかりを主張するのではなく、相手の真意を整理させてあげるため、相手の話の内容を違う言葉で表現してあげる
◆真に相手を知りたいと思えば、相手の思考に合わせてあげなければ
◆目標に到達するためのプロセスを描くことで成功率が高まる
◆目標に目が行きがちだがそれを達成するための大元に目をむけなければ
◆状況、環境による強制もあるだろうが、多くの場合、行動の理由付けは己自身にある


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Last-modified: 2019-12-19 (木) 17:58:33