有形固定資産の話です。
有形固定資産とは営業活動を達成するために所有し、
長期間にわたって使用する財貨を指します。
具体的には建物や備品、車両運搬具、土地などがあげられます。
簿記3級の範囲から逸脱して、ちょっと蛇足になっちゃうけど
「営業活動を達成するために」ってところは結構大事です。
例えば、流通業を営んでいる会社が副業的に投資用の不動産を持っているとしたら
これは有形固定資産には該当しません。
本業に使っていないから。
これは「投資その他の資産」という項目に計上されるべき資産です。
まぁ、今のところ不必要な知識ですが、用語の意義というのはなかなか大事です。
押さえておいて損はないでしょう。
簿記3級で出てくる有形固定資産は以下の4つです。
①建物
②備品
③車両運搬具
④土地
これらは勘定科目なので覚えてください。
有形固定資産を購入したときには、税金や手数料など様々な付随費用がかかります。
これらも全て取得原価に含めます。
■例:営業用の土地を5,000,000円で買い入れ、仲介手数料500,000円をあわせて現金で支払った
資産の増加→ (土地) 5,500,000 / (現金) 5,500,000 ←資産の減少
■例:営業用の軽自動車を400,000円で購入し、取得税10,000円とともに小切手で支払った
資産の増加→ (車両運搬具) 410,000 / (当座預金) 410,000 ←資産の減少
備品、建物でも仕訳は同じ感じです。
ところで、建物や備品、車輌運搬具などは将来的に価値が減少していきます。
例えば車だったら、何年かしたら動きが悪くなったりするでしょ?
もしくはパソコン。パソコンを使い続けていたら段々調子が悪くなったりするでしょ。
それに、新しい型がどんどん開発されて、スペックもどんどん向上しているよね。
うん、そうだね。
そんな感じで、今もっている資産が時間経過や使用量に応じて、能力不足になったり、使えなくなったりするんだね。
これは言い換えれば、買ったときよりも価値が減少している、といえるんだ。
こういう固定資産の価値の減少を【減価償却】っていうんだ。
別の考え方としては、固定資産は数年間~数十年間の使用が期待されます。
つまりその期間営業活動に貢献するわけですから、固定資産の取得にかかったお金は
その期間に費用として配分してあげるのが妥当、というものです。
固定資産を購入したその年度に全額費用計上するのは、やはり気持ちの悪い感じがしますよね。
減価償却は期末に行われる決算整理
(一年間書きためた帳簿から財務諸表を作成するために必要な修正)の内の一つです。
これは別途「減価償却」の章で説明していますので、ここでは割愛します。
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